カイマンワニはクロコダイルとは別ものです
爬虫類の皮革の代表的なものに、ワニ革があります。
ひとことでワニ革といっても、大きく分類すると3種類あることをご存知でしたでしょうか。
それぞれ、特徴があり質感やお値段も大きな違いがあるので、商品を選ぶ前に知っておいた方がいいでしょう。
- クロコダイル
- カイマン(バビラス)
- アリゲーター
ここでは特に、クロコダイルとカイマンの違いについて説明します。
クロコダイルとカイマンの違いについて説明する前に、ワニ革は「背ワニ」と「肚(はら)ワニ」の2種類の使い方があるのでこの違いを知っておくと理解しやすいと思います。
文字通り、「背ワニ」は皮の背中側をメインになめされた革ですのでごつごつとした隆起部分が特徴です。
とてもワイルドで野性的な印象ですね。
ワニは生きた恐竜ともいわれています。
隆起部分は中に骨質がありますので、ミシンで縫製することができない部分です。
一方「肚ワニ」はおなか側をメインにしていますので、柔らかく滑らかな質感です。
上記のように背中側を革として鞣したときに、クロコダイルとカイマンの違いはそれほど大きくはございません。
正直、爬虫類皮革を専門にしている私達でも見分けが難しい部分です。
背ワニのようなワイルドな雰囲気を味わいたい方は、クロコダイルかカイマンかにはあまりこだわらずに商品選びをしても良いかもしれませんね。
それでは、大きな違いが出るおなかの部分について詳しく説明いたします。
カイマンワニの特徴
革として使用されるワニはタイ、パプアニューギニア、南アフリカ、ミシシッピーなど世界中で生息しております。
それらのワニの種類の分布は、3科9属23種に分類されていて、アリゲーター科、クロコダイル科、ガビアル科となっています。
アリゲーター科のワニの中に、カイマンワニがいます。
カイマンワニは、バビラス、石ワニ、とも呼ばれていてその中でも、財布やバッグに使われているメガネカイマンの皮は、全体に骨質部が多く硬いため、おもに、骨質の無い顎から脇腹の部分だけが利用されていました。
近年、なめしや仕上げの技術などの向上により、硬い骨の部分も柔らかく仕上げられることが可能となって、ファッションに合わせた、多くのハンドバッグや小物が作られるようになりました。
市場では、「カイマンクロコダイル」や「ワイルドクロコダイル」と称してカイマンワニで製作されたお財布などをクロコダイルと勘違いしやすいような名称で販売されているのを見たことがあります。
ご購入の際にはぜひご注意していただきたいと思います。
冒頭で「背ワニ」の部分はそれほど大きな違いがないとご説明しましたが、カイマンの場合はおなかのタケフと呼ばれる場所でも骨質部が多く細かなシワやクレータのような模様があります。
クロコダイルの場合は、おなかの部分のタケフからマルフにかけては、柔らかな質感なのでカイマンと並べて比べてみると一目瞭然です。
ここは、背中と同じくミシンで縫製ができないほど固くなっています。
アメリカやメキシコでは、このカイマンの背部の凹凸を活かした、カウボーイブーツが人気となっています。
また、東南アジアなどで製造されたお財布などが日本に輸入されています。
【クロコダイルの特徴】
また、クロコダイルは、クロコダイル科となりスモールクロコダイル、ナイルクロコダイル、シャムクロコダイル、ラージクロコダイルの4種類のみとなります。
4種類の中でも違いがあり、それぞれの説明がございますので、そちらをご参照ください。
スモールクロコダイルとは
ナイルクロコダイルとは
シャムクロコダイルとは
ラージクロコダイルとは
【クロコダイルとカイマンワニ(バビラス)の識別表示について】
上記のように、クロコダイルとカイマンワニは全く種類の違う生き物であり、違う革であるということをご理解いただけましたでしょうか。
取引されている、原皮の値段も数倍の差があります。
市場に出ている商品の表示を見ていると、カイマンワニを「ワイルドクロコ」などカイマンにクロコという表示をしている商品が多くあります。
ご購入される皆様には、誤った認識をされないように気を付けていただきたいと思います。
革芸人ではクロコダイル商品を多数取り揃えております。
また、ご希望がございましたらカイマンの革を使ってオーダーメイドで製作することも可能です。
ぜひ、ホームページを覗いて見てくださいね!