革芸人の使用しているクロコダイル皮革は全て国内染色です。
いくつかの理由が有りますが、一番大きいのは、クロコダイルの革をはじめとする素材、材料の品質にこだわっているからです。
特にクロコダイルの革のなめし、染色については日本のタンナーさんの技術は高いものがあります。
そのノウハウはいくつもありますが、日本でなめし、染色されたクロコダイルの革の特徴をご紹介いたします。
- 柔らかくて強靭な革質
- 透明感と奥行き感のある染色
- 手間暇を惜しまない日本人気質
【柔らかくて強靭な革質】
その革をバッグや財布に変化したとき安定した品質と、不具合の起こりにくい安心の耐久性、
これらの品質が皮の鞣(なめ)しに要求されます。
クロコダイルの皮は世界の数か国で入手できます。
クロコダイルの種類や環境によって微妙に異なる性質。
約20種の工程を経て「皮」から「革」へなめされていきます。
「皮」の性質を見抜きそれぞれの工程(主には機械操作と化学処理)を微妙に調整しながら、最終的に安定した高品質な「革」に仕上げるのです。
【透明感と奥行き感のある染色】
たとえば「透明感のある奥行きのある色」という表現をしますが、わかりやすくその逆の表現は「べたっとしてペンキを塗ったよう」。
なんとなくイメージがわきますでしょうか。
これは、染色する際に染料と顔料によって色を付けていきますが、染料の割合が多いと透明感のある仕上がりになり、顔料が多いとべたっとした感じに仕上がります。
多くの方は、透明感のある方を好まれると思いますが、デメリットもございまして、染料は光線に弱く変色や退色することがあります。
また、革の芯までしみこみますので、染料を多く使用するため材料コストも高くなります。
ですので、メリットデメリットを考慮し、その配合をその革の状態に合わせてレシピを組んでいく。
その際、湿度や温度、革の状態、さまざまな要因によって微妙に結果が変わります。
【手間暇を惜しまない日本人気質】
その品質へのこだわりこそが日本人の気質に合っていると思うのです。終わりのない探究心と、手間暇を惜しまないこだわり。
上記の様に自然素材であり産地や環境によって、革一枚一枚の特性が異なりますので、これから染める皮がどういった常態かを見抜き、
その皮に合った方法で染め上げていく。
熟練の職人さんの経験、知識、技術が一枚の革に現れてきます。
同じクロコダイル革は、日本の市場にたくさんございますが、こういったことを理解したうえで見てみると、それぞれの特徴が分かると思います。